Wednesday, January 7, 2009, 06:33 PM - 法人税
「経営の状況が著しく悪化したことその他これに類する理由」により役員給与を減額改定した場合、改定前後の期間中の各支給時期における支給額が同額であれば、定期同額給与に該当する。
「経営の状況が著しく悪化したことその他これに類する理由」については、経営状況が著しく悪化したことなどやむを得ず役員給与を減額せざるを得ない事情があることをいうとされ、法人の一時的な資金繰りの都合や単に業績目標値に達しなかったことなどはこれに含まれないとされていた。（法基通9-2-13）
「経営の状況が著しく悪化したことその他これに類する理由」とは、経営状況が著しく悪化したことなどやむを得ず役員給与を減額せざるを得ない事情があることをいうので、財務諸表の数値が相当程度悪化したことや倒産の危機に瀕したことだけでなく、経営状況の悪化に伴い、第三者である利害関係者（株主、債権者、取引先等）との関係上、役員給与の額を減額せざるを得ない事情が生じていれば、これも含まれることになる。
例えば、次のような場合の減額改定は、通常、業績悪化改定事由による改定に該当するものとされている。
�ヽ�主との関係上、業績や財務状況の悪化についての役員としての経営上の責任から役員給与の額を減額せざるを得ない場合
�⊆莪�銀行との間で行われる借入金返済のリスケジュールの協議において、役員給与の額を減額せざるを得ない場合
�６叛咾篋睫馨�況または資金繰りが悪化したため、取引先等の利害関係者からの信用を維持・確保する必要性から、経営状況の改善を図るための計画が策定され、これに役員給与の額の減額が盛り込まれた場合
また上記の３事例以外の場合であっても、経営状況の悪化に伴い、第三者である利害関係者との関係上、役員給与の額を減額せざるを得ない事情があるときは、定期同額給与に該当する。なお、業績や財務状況、資金繰りの悪化といった事実が生じていたとしても、利益調整のみを目的として減額改定を行う場合には、やむを得ず役員給与の額を減額したとはいえないことから、業績悪化改定事由に該当しない。
※定期同額給与とは、次に掲げる給与をいう。
�� その支給時期が１月以下の一定の期間ごとである給与（以下「定期給与」といいます。）で当該事業年度の各支給時期における支給額が同額であるもの（法法34�＾譟�
�� 定期給与で、次に掲げる改定がされた場合において、当該事業年度開始の日又は給与改定前の最後の支給時期の翌日から給与改定後の最初の支給時期の前日又は当該事業年度終了の日までの間の各支給時期における支給額が同額であるもの（法令69�＾譟�
�� 当該事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から３月を経過する日（以下「３月経過日等」といいます。）まで（継続して毎年所定の時期にされる定期給与の額の改定が３月経過日等後にされることについて特別の事情があると認められる場合にあっては、当該改定の時期）にされた定期給与の額の改定（法令69�＾譽ぁ�
�� 当該事業年度において当該内国法人の役員の職制上の地位の変更、その役員の職務の内容の重大な変更その他これらに類するやむを得ない事情（臨時改定事由）によりされたこれらの役員に係る定期給与の額の改定（�颪坊任欧覯�定を除きます。）（法令69�＾譽蹇�
�� 当該事業年度において当該内国法人の経営の状況が著しく悪化したことその他これに類する理由（業績悪化改定事由）によりされた定期給与の額の改定（その定期給与の額を減額した改定に限り、�餤擇囿鬚坊任欧覯�定を除きます。）（法令69�＾譽蓮�
�� 継続的に供与される経済的な利益のうち、その供与される利益の額が毎月おおむね一定であるもの（法令69�‘鵝�
（国税庁「役員給与に関するQ&A」平成２０年１２月）
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( 3 / 3833 )Saturday, December 6, 2008, 06:12 PM - 所得税
出張旅費等とは、会社の命令により業務で出張した際に発生する�‥監察�航空運賃等の旅費、�▲曠謄襪覆匹僚蒜馮顱↓�食事代など出張による不利益分を補填する日当をいう
（支給する会社側の処理）
出張旅費等の内、通常必要と認められる実費部分は旅費交通費として、通常必要と認められる部分を越える部分は給与とされる。
（支給を受ける役員・従業員側の処理）
通常必要と認められる実費部分は課税されることはないが、通常必要と認められる部分を越える部分は給与所得として所得税が課税される。月額などとして定額で支給される場合も給与所得として課税される。
「給与所得を有する者が勤務する場所を離れてその職務を遂行するため旅行をし、・・・その旅行に必要な支出に充てるため支給される金品で、その旅行について通常必要であると認められるものについては所得税を課さない」とし（所法９�〇諭法△修領更圓砲弔い独鷁歙任箸気譴覿睇覆蓮◆嵶更圓鬚靴深圓紡个靴道藩兌堙�からその旅行に必要な運賃、宿泊料等の支出に充てるものとして支給される金品のうち、その旅行の目的、目的地、行路若しくは期間の長短、宿泊の要否、旅行者の職務内容及び地位等からみて、その旅行に通常必要とされる費用の支出に充てられると認められる範囲内の金品をいうのであるが、当該範囲内の金品に該当するかどうかの判定に当たっては、次に掲げる事項を勘案するものとする。」（所通９−３）とされる。
�，修了抖覲曚�、その支給をする使用者等の役員及び使用人のすべてを通じて適正なバランスが保たれている基準によって計算されたものであるかどうか。
�△修了抖覲曚�、その支給をする使用者等と同業種、同規模の他の使用者等が一般的に支給している金額に照らして相当と認められるものであるかどうか。
（出張旅費規程の作成）
出張旅費規程にもとづいて支給する旅費、宿泊費、日当については実費による精算をする必要はなく、領収書の保管も必要ない。ただし、出張旅費精算書の作成と保管が必要となる。
出張旅費規程を作成する上では、上述した所得税法等を勘案して、常識的で会社の実態に即したものとしなければならない。特にその支給金額の算定はすべての役員、従業員を通じて適正に設定されているか、また、実態が月額などで定額支給となっていれば給与所得とされるため、出張旅費精算書がその都度作成され、保存されていることが重要になる。
出張中の飲食代などを補填するために日当が支給されるが、日当の支給と重複してその飲食代などが実費で精算されていれば、その日当は給与所得となるので注意が必要である。
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( 3 / 3948 )Thursday, July 10, 2008, 09:47 PM - 会社法
会社が自主的な判断で存続を終了することは会社の「解散」であり、この解散に伴い会社の法的存在を消滅させることは「清算」です。
株主総会による会社の解散手続に引き続き、清算手続には、清算人の選任、清算人による会社業務の終了、会社財産の換価、債務の調整・弁済、残余財産の分配、清算業務の終了報告、清算結了登記、という一連の手続があります。
業績不振であっても正常に営業活動が行われている会社は通常清算の手続が適用されるのが一般的です。
※�…名鐇胸擦凌觜圓肪�しい支障を来すべき事情がある場合、��会社に債務超過の疑いのある等の場合には、特別清算によることになります。
※子会社の解散時の財政状況が債務超過であれば、親会社等に債権・債務を一本化した上での特別清算、資本超過であれば通常清算ということになるでしょう。
解散時に作成することになる清算貸借対照表は、会社の財産を清算価値で評価したもので、会社の残余財産を確定するための基礎となります。 帳簿価額と清算価額との差額は清算換価剰余金として資本の部に計上されます。残余財産は株主に分配されるべきものですが、その金額の確定においては清算に伴う諸費用（清算人報酬、清算事務費用、残余財産分配費用、登記諸費用等）は控除します。
債務超過会社は一般的には特別清算を選択しますが、債務の一部または全部を免除されることにより資本超過とし通常清算を選択することもあります。この場合、清算会社は債務免除益計上となり、税務上の繰越欠損金が控除され課税所得が計算されます。
会計上の欠損金が税務上の繰越欠損金より大きい場合、税務上の繰越欠損金を控除しきれず、課税所得が発生し法人税額等が発生する可能性があります。
債務超過会社が特別清算により債務を免除された場合も、清算会社は債務免除益計上となり課税所得が発生しますが、税務上の繰越欠損金の期限切れとなっていたとしても、法人税法59条2項（民事再生等による債務免除等があった場合の繰越欠損金の損金算入）の規定により、その債務免除益相当額の損金算入され課税所得が発生しません。
会社の清算には多様な利害関係が絡む場合もあります。手続の容易さ、会社財産の評価額、債権者等の会計上、税務上の負担等を総合的に勘案する必要があります。
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( 3 / 3382 )Thursday, July 10, 2008, 09:46 PM - 法人税
会社は赤字の累積により、債務超過となると銀行など金融機関からの融資がうけられなくなる可能性があります。金融機関では会社を格付け（評価）しており、債務超過になると格付けが「要注意先」以下になり新規融資のハードルが高くなります。
会社が債務超過（資産よりも負債の方が多い）で社長からの借入金が多額にある場合、社長からの借入金を放棄（債務免除）し、会社は債務免除益を計上して純資産に繰り入れることにより、債務超過の解消を検討すべきでしょう。
債務が減少して純資産が増加し、財務面で健全な状態を取り戻せますし、社長としても、貸付金が債務免除により消滅し相続税の課税対象ではなくなります。
問題なのは、債務免除は、会社の利益となり法人税等が課税されることです。
そのため、事前に十分な検討と準備が必要です。
�〃�越欠損金があれば、債務免除益による利益から繰越欠損金が控除されます。繰越欠損金の範囲内で債務免除を行います。。
��繰越欠損金の範囲内でも、留保金課税が行われる場合があります（資本金の額が1億円以下は除きます）。事業年度ごとの計画的な債務免除を行います。
�５鳥�録の作成や債務免除を内容証明などで行い、債務免除した日を明確にしておきます。
※債務超過でない場合に債務免除をした場合は、会社は債務免除益により法人税等が課税され、その会社の株主間では贈与税が課税されます。
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( 3 / 3955 )Monday, June 30, 2008, 12:22 AM - 消費税
仕入税額控除の適用を受けるためには、課税仕入れ等の事実を記載した帳簿の保存に加えて、請求書、領収書、納品書など取引の事実を証する書類（請求書等）を併せて保存する必要がある。
なお、取引の実態を踏まえ、税込みの支払額が30,000円未満の場合には、請求書等の保存を必要とせず、法定事項が記載された帳簿の保存のみでよいこととされる。
また、税込みの支払額が30,000円以上であっても請求書等の交付を受けなかったことにつきやむを得ない理由がある場合には請求書等の保存がなくても仕入税額控除ができるが、この場合には、法定事項を記載した帳簿にそのやむを得ない理由及び相手方の住所又は所在地を記載しなければならないこととされる。
また、課税仕入れの事実を記載した帳簿、請求書等は7年間保存することとされているが、6年目と7年目については、いずれか一方を保存すればよいこととされる。
（帳簿の記載内容 ）
1 請求書等の記載内容と帳簿の記載内容の対応関係
請求書等に記載されている課税仕入れに係る資産又は役務の内容が一品ごとの詳細なもの(例えば、青果店であれば、「だいこん○本、いちご○パック、・・・」というような記載)であっても、帳簿には商品の一般的な総称でまとめて記載するなど、申告時に請求書等を個々に確認することなく仕入控除税額を計算できる程度に記載してあれば差し支えない。（青果店………野菜、果実、青果又は食料品）
ただし、課税商品と非課税商品がある場合には区分して記載する必要がある。
2 一取引で複数の種類の商品を購入した場合
一回の取引で、複数の一般的な総称の商品を2種類以上購入した場合でも、例えば、建設会社が文房具と飲料を購入したときのように、それが経費に属する課税仕入れである場合には、課税仕入れに係る資産又は役務の内容として、「文房具ほか」、「文房具等」と記載することで差し支えない。
ただし、課税商品と非課税商品がある場合には区分して記載する必要がある。
3 一定期間分の取引のまとめ記載
課税期間の範囲内で一定期間分の取引について請求書等をまとめて作成する場合には、その請求書等に記載すべき課税仕入れの年月日については、その一定期間でよいこととされる。 電気、ガス、水道水等のように継続的に供給されるもので、一定期間ごとに供給量を検針し、その結果により料金を請求するという取引の場合が該当するが、このような取引に係る請求書等に基づいて帳簿を作成する場合には、課税仕入れの年月日の記載も同様の記載で差し支えない。
また、一般的な総称による区分が同一となるものを一定期間内に複数回購入しているような場合で、その一定期間分の請求書等に一回ごとの取引の明細が記載又は添付されているときには、帳簿の記載に当たって、課税仕入れの年月日をその一定期間とし、取引金額もその請求書等の合計額を記載することで差し支えない。
一定期間とは「○月分」という記載でも差し支えない。
4 仕入税額控除の要件としての帳簿代用書類の保存の可否
法人税法では、法定事項を帳簿に記載することに代えて、それらの記載事項の全部又は一部が記載されている取引関係書類を整理・保存すること(帳簿代用書類)を認めている、この帳簿代用書類は、消費税法第30条第8項《仕入れに係る消費税額の控除》に掲げる帳簿として扱われるものではない。 したがって、帳簿代用書類が保存されていても、消費税の仕入税額控除のための帳簿については、記載すべき事項の全部又は一部が欠落していることになるから、「帳簿及び請求書等の保存」があるとは認められないことになる。
ただ、帳簿代用書類のうち、課税仕入れの相手方から受け取ったものは通常「請求書等」に該当すると考えられるから、申告時にその書類を個々に確認することなく仕入控除税額を計算できる程度に課税仕入れに関する法定事項が帳簿に記載されていれば、その書類と帳簿を保存することで仕入税額控除の要件を満たすことになる。
5 伝票会計の場合の帳簿の保存
いわゆる伝票会計における伝票で消費税法第30条第8項各号《仕入税額控除に係る帳簿の記載事項》に規定する事項を記載したものは課税仕入れを行った事業者が自らその事実を記録したものであるから、この伝票を勘定科目別、日付別に整理し、これに日計表、月計表等を付加した伝票綴りは同項に規定する「帳簿」に該当するものといえる。
したがって、その伝票綴りを保存する場合は、仕入税額控除の要件としての「帳簿の保存」があるものとして取り扱われる。ただし、別途課税仕入れの相手方から交付を受けた請求書等の保存が、仕入税額控除を受けるために必要であることは、本来の「帳簿」を保存している場合と異なるものではない。
6 帳簿に記載すべき氏名又は名称
課税仕入れの相手方については、その「氏名又は名称」を帳簿に記載することとされているから、例えば、個人事業者であれば「佐々木保幸」等と、また、法人であれば「株式会社京都商事」等と記載することが原則となる。
ただし、正式な氏名又は名称及びそれらの略称が記載されている取引先名簿が備え付けられていることなどにより課税仕入れの相手方が特定できる状況にある場合には、例えば「佐々木」、「京都商事」のような記載であっても差し支えない。また、飲食店であれば「割烹祇園」、フランチャイズのコンビニエンスストアであれば「セブンイレブン河原町店」のような屋号等による記載であっても、電話番号が明らかであること等により課税仕入れの相手方が特定できる場合には、そのような記載で差し支えない。
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