Wednesday, February 12, 2014, 07:47 PM - その他税法
納税者が提出する書類の効力は、原則として書類が税務官庁に到達した時に生ずることとなりますが、郵便又は信書便により提出された納税申告書（添付書類及び関連して提出される書類を含む。）、「国税庁長官が定める書類」については発信主義が適用され、通信日付印（その表示がないとき、又はその表示が明瞭でないときは、その郵便物又は信書便物について通常要する送付日数を基準とした場合にその日に相当するものと認められる日）により表示された日が提出日とみなされます。（通法22）
税務上の申告書や申請書・届出書は「信書」に当たることから、税務署に送付する場合には、「郵便物」（第一種郵便物）又は「信書便物」として送付する必要があります。
（郵便物・信書便物以外の荷物扱いで送付することはできません。）
1 発信主義が適用される書類
(1)納税申告書等
【例】
申告所得税の確定申告書 所法120��
相続税の申告書 相法27��
贈与税の申告書 相法28��
法人税の確定申告書 法法74��
欠損金の繰戻しによる還付請求書 法法80��
消費税の確定申告書 消法45�� 等
また、通法22は、更正の請求書や異議申立書などにも準用されています（通法23�А�77�ァ法�
(2)告示により発信主義が適用される書類
提出時期に具体的な制約がある次の1、2の書類について、発信主義が適用されます（ただし、下記2(1)に該当する書類を除く。）。
1 提出期限の定めがある書類
「3月15日まで」、「事業年度終了の日まで」など一定の日時により提出期限が定められているもの（告示本則一号）
【例】
所得税の予定納税額の減額申請書 所法112
個人事業の開廃業等届出書 所法229
青色申告承認申請書 所法144、法法122
所得税の青色申告の取りやめ届出書 所法151
青色事業専従者給与に関する届出書 所法57��
たな卸資産の評価方法の届出書 所令100�◆）［�29��
減価償却資産の償却方法の届出書 所令123�◆）［�51��
転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書 租法41��
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書 所法230
源泉所得税の納期の特例適用者に係る納期限の特例に関する届出書 租法41��1
租税特別措置法第40条の規定による承認申請書 租令25の17��
法人設立届出書 法法148
法人税申告期限の延長特例の申請書 法法75の2��
支払調書（不動産の使用料等の支払調書 など） 所法225�� 等
2 提出期限の定めがある書類に準ずるもの
イ 消滅時効の影響を受ける書類
提出期限はないものの、還付請求権の消滅時効との関係で、時効が完成する前に提出しなければならないもの（告示本則二号イ）
【例】
源泉所得税の年末調整過納額還付請求書 所令313��
源泉所得税の誤納額還付請求書 通令24�� 等
（注）申告納税方式により税額が確定する申告所得税や法人税などに関する還付請求書は、上記(1)の納税申告書等に該当します。
ロ 一定の期間又は期日に提出することにより国税に関する法律の適用関係が定まる書類
提出期限はないものの、書類を提出した日を基準に税法の適用される期間又は期限が定まるため、納税者の意図する期間又は期限に税法の適用を受けるには、一定の期間又は期日に提出する必要があるもの（告示本則二号ロ）
【例】
所得税の納税地の変更に関する届出書 所法16��
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 所法217��
源泉所得税の納期の特例の要件に該当しなくなったことの届出書 所法218
源泉所得税の納期の特例適用者に係る納期限の特例の取りやめに関する届出書
租令26の8��
消費税課税事業者選択届出書 消法9��
消費税課税事業者選択不適用届出書 消法9��
消費税簡易課税制度選択届出書 消法37��
消費税簡易課税制度選択不適用届出書 消法37�◆ ‥�
2 到達主義が適用される書類
(1) 後続の手続に影響を及ぼすおそれのある書類
形式的には上記1(2)に該当する書類であっても、発信主義を適用することにより税務官庁や源泉徴収義務者等の後続の手続に影響を及ぼすおそれのある次の書類は、到達主義が適用されます。
1 税務官庁において必要な審査期間の確保やその後の事務に支障を来たす書類（告示別表一号）
2 源泉徴収義務者等における源泉徴収事務等に支障を来たす書類（告示別表二号）
【例】
給与所得者の扶養控除等（異動）申告書 所法194�� 等
(2) 提出時期に具体的な制約がない書類
提出時期について具体的な制約が定められていない書類は、発信主義を適用したとしても、地理的間隔の差異に基づく不公平の是正や納税者の利便の向上などに直ちに資するものではないことから、原則どおり到達主義が適用されます。
1 提出時期について、「速やかに」、「遅滞なく」、「直ちに」、「相当の期間内に」等の規定はあるものの、具体的な提出期限の定めがない書類
【例】
所得税・法人税・消費税の納税地の異動に関する届出書 所法20、法法20� ⊂男�25
青色事業専従者給与に関する変更届出書 所令164��
贈与税・相続税の免除届出書 租法40の6 48項、40の7 51項
消費税課税事業者届出書 消法57��1号
2 具体的な提出期限の定めがなく、「変更をしようとする場合には、…に提出しなければならない」、「廃止しようとするときは、…に提出するものとする」、「承認を受けようとする者は、・・・に提出しなければならない」などのように一定の行為をしようとする者に対し提出を義務付けている書類
【例】
所得税のたな卸資産の特別な評価方法の承認申請書 所令99の2
年末調整のための住宅借入金等特別控除関係書類の交付申請書 祖法41の2の2��
相続税法第49条第1項の規定に基づく開示請求書 相法49��
特別な償却方法の承認申請書 法令48の2��
消費税の課税売上割合に準ずる割合の適用承認申請書 消令47��
納税証明書交付請求書 通令41�� 等
3 上記2のほか提出について時期的な制約がない書類
【例】
納税管理人の届出書
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( 2.9 / 2836 )Wednesday, January 1, 2014, 07:22 PM - 法人税
自己株式取得の経緯や理由から、買取価額が時価に比して低額又は 高額となっていて、その差額について合理的な理由が見当たらない場合、買取価額を時価に引き直し、時価に対する差額部分が受贈益(低額の場合)や寄附金等(高額の場合）とされる場合がある。
発行会社が個人株主から取得する場合、
〇時価に比して高額
個人：給与所得又は一時所得
発行法人：給与（役員である場合、役員賞与）又は寄附金
〇時価に比して低額
個人：課税なし。一定の要件に該当する場合、みなし譲渡
発行法人：受像益
※みなし譲渡：資産を無償で譲渡したり（贈与・相続・遺贈）、または低額で譲渡した場合に、収入金額の計算上の特例として、（無償や低額ではなく）時価による資産の譲渡があったものとみなして課税すること。
※低額譲渡：譲渡時の価額の２分の１未満の金額による譲渡。
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( 3 / 2866 )Wednesday, January 1, 2014, 06:58 PM - 法人税
１ 相続税法で定められている時価
相続税法においては、株式は時価で評価すると定められています。財産評価基本通達（昭和39年4月25日付直資56・直審（資）17「財産評価基本通達」（法令解釈通達）の178から189-7まで（（取引相場のない株式の評価）））によって時価の評価方法が定められています。相続税や贈与税の場合には、通常はこの評価方法によります。
２ 所得税法で定められている時価
所得税法においては、所得税基本通達において「一株または一口当たりの純資産価額等を考慮して通常取引きされると認められる価額」（所基通23〜35共−9の（4）ハ）と定められており、原則として次によることを条件に、財産評価基本通達の例により算出した価額、つまり相続税評価額でよいとされています。
（1）財産評価基本通達188の（1）に定める「同族株主」に該当するかどうかは、株式等を譲渡した個人の譲渡直前の保有株式数により判定すること。
（2）株式等を譲渡した個人が株式の発行会社にとって同通達188の（2）に定める「中心的な同族株主」に該当するときは、発行会社は常に同通達178に定める「小会社」に該当するものとしてその例によること。
（3）発行会社が土地又は証券取引所に上場されている有価証券を有しているときは、財産評価基本通達185の本文に定める「1株当たりの純資産価額（相続税評価額によって計算した金額）」の計算に当たり、これらの資産については、当該譲渡のときにおける時価によること。
（4） 財産評価基本通達185の本文に定める「1株当たりの純資産価額（相続税評価額によって計算した金額）」の計算に当たり、同通達186-2により計算した評価差額に対する法人税額等に相当する金額は控除しないこと。
３ 法人税法で定められている時価
法人税法においては、1株当たりの純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額（法基通9-1-13（4））は、「財産評価基本通達」の例によって算定した価額によっているときは、課税上弊害がない限り、次によることを条件としてこれを認めるとしている（。同9-1-14）
（1）株式等を譲渡した個人が株式の発行会社にとって同通達188の（2）に定める「中心的な同族株主」に該当するときは、発行会社は常に同通達178に定める「小会社」に該当するものとしてその例によること。
（2）発行会社が土地又は証券取引所に上場されている有価証券を有しているときは、財産評価基本通達185の本文に定める「1株当たりの純資産価額（相続税評価額によって計算した金額）」の計算に当たり、これらの資産については、当該譲渡のときにおける時価によること。
（3） 財産評価基本通達185の本文に定める「1株当たりの純資産価額（相続税評価額によって計算した金額）」の計算に当たり、同通達186-2により計算した評価差額に対する法人税額等に相当する金額は控除しないこと。
当然のことながら、純然たる第三者間において種々の経済性を考慮して決定された価額（時価）により取引されたと認められる場合など、この取扱いを形式的に当てはめて判定することが相当でない場合もある。
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( 3 / 2400 )Monday, December 30, 2013, 01:26 AM - 相続税・贈与税
１．個人の借地権者と個人の地主間で地代の収受がなくなった場合
借地権の目的となっている土地(底地)を借地権者（個人）以外の者（個人）が取得し、その土地の取得者とその借地権者との間に地代の収受が行われないこととなった場合においては、
（１）賃貸借が更改により使用貸借になったためなのか
または、
（２）従来通り賃貸借は継続しているが将来の全賃料債権を放棄や免除したにすぎないのか
により、贈与税の課税上の取り扱いは、次の２．（１）と（２）となる。
２．課税関係
（１）原則
借地権の目的となっている土地を借地権者以外の者が取得し、その土地の取得者（子）と借地権者（親）との間に地代の収受が行われないこととなった場合は、土地の賃貸借契約から使用貸借契約への更改があったものとし、その土地の取得者（子）は、その借地権者（親）から借地権の贈与を受けたものとされ、贈与税が課税されます。
（２）借地権者の地位に変更がない旨の申出書を提出した場合
� �1）が適用されない場合
土地の賃貸借契約を使用貸借契約に更改せずに、将来受けるべき地代の放棄や免除を行うとした場合、課税上は、借地権の目的となっている土地（底地）の使用に係る地代のやりとりが行われないことになった理由が、使用貸借契約に基づくものでないとして、その土地の取得者（子）からその住所地の所轄税務署長に対し、その借地権者（親）との連署により借地権者は従前の土地の所有者との間の土地の賃貸借契約に基づく借地権者としての地位を放棄していない旨の申出書（「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」）を提出した場合には、その借地権の目的となっている土地（底地）の取得者（子）がその借地権者（親）からその土地に係る借地権の贈与を受けたとする上記（１）の取扱いは適用されない。
�⊆效聾⊆圈平董砲冒蠡海�発生した場合
「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」を税務署長に提出した場合において、提出後に借地権者（親）の相続が発生したときには、その借地権は親の相続財産として相続税の課税対象となる。
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( 3 / 2461 )Wednesday, August 15, 2012, 09:33 PM - 法人税
【復興特別所得税】
平成25年から平成49年までの25年間、所得税額に2.1％上乗せ
【復興特別法人税】
平成24年4月1日から平成27年3月31日までの間に開始する事業年度の法人税額に10％上乗せ
【個人住民税】
平成26年6月から10年間、均等割の税額を年1,000円増額
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
1.復興特別所得税
国内居住者については、復興特別所得税は所得税法に規定するすべての所得が対象となります。給与所得や事業所得はもちろん、利子所得や配当所得、譲渡所得の分離課税はその所得に基づいて計算された所得税額を基準所得税額として2.1％が上乗せされることになります。
(1)納税義務者及び源泉徴収義務者
所得税の納税義務者は、基準所得税額につき、復興特別所得税を納める義務があります。
所得税の源泉徴収義務者は、その源泉徴収に係る所得税の額につき、復興特別所得税を徴収し、納付する義務があります。
(2)課税の対象
居住者又は非居住者：平成25年から平成49年までの各年分の所得税に係る基準所得税額
内国法人又は外国法人：平成25年1月1日から平成49年12月31日までの間に生ずる所得に対する所得 税に係る基準所得税額
(3)基準所得税額
基準所得税額は、次に掲げる納税義務者の区分に応じそれぞれ次に定める所得税の額です。ただし、外国税額控除を適用しない場合の所得税の額とし、附帯税の額を除きます。
非永住者以外の居住者：全ての所得に対する所得税の額
非永住者：国内源泉所得及び国外源泉所得のうち国内払のもの又は国内に送金されたものに対する所 得税の額
非居住者：国内源泉所得に対する所得税の額
内国法人：利子等及び配当等などに対する所得税の額
外国法人：国内源泉所得のうち利子等及び配当等などに対する所得税の額
(4)復興特別所得税の額の計算
個人については、その年分の基準所得税額を課税標準とし、その基準所得税額に2.1％の税率を乗じて計算した金額。
法人については、その法人の基準所得税額を課税標準とし、当該基準所得税額に2.1％の税率を乗じて計算した金額。
源泉徴収すべき復興特別所得税の額は、源泉所得税額に2.1％の税率を乗じて計算した金額。
(5)外国税額控除
居住者が納付する各年の控除対象外国所得税の額が所得税の控除限度額を超える場合には、その超える金額を、その年の国外所得に対応する復興特別所得税の額を限度として、その年分の復興特別所得税の額から控除します。
(6)個人住民税
個人住民税均等割の引上げは平成26年6月より実施され、10年間にわたり、年間1,000円増額(都道府県民税500円、市町村民税500円)。
２.復興特別法人税
法人税の税率引下げ(基本税率30％→25.5％、軽減税率18％→15％[平成27年3月31日までの間に開始する事業年度まで]）は、平成24年4月1日以後の開始事業年度から適用されます。震災復興特別税の10％付加税の開始と重なるため、3年間は下げ幅が縮小されます（28.05％、16.5％）
(1)納税義務者
法人は、基準法人税額につき、復興特別法人税を納める義務があります。
(2)課税の対象
法人の各課税事業年度の基準法人税額が課税の対象です。
(3)基準法人税額
基準法人税額は、次の法人税の額となります。
ただし、特定同族会社の特別税率、所得税額控除、外国税額控除、仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に伴う法人税額の控除及び土地の譲渡等がある場合の特別税率に関する規定を適用しないで計算した法人税の額とし、附帯税の額を除きます。
連結親法人以外の法人：各事業年度の所得に対する法人税の額
連結親法人：各連結事業年度の連結所得に対する法人税の額
(4)課税事業年度
指定期間(平成24年4月1日から平成27年3月31日までの期間)内に最初に開始する事業年度開始の日から同日以後3年を経過する日までの期間内の日の属する事業年度が課税事業年度となります。
(5)課税標準
復興特別法人税の課税標準は、各課税事業年度の課税標準法人税額です。
各課税事業年度の課税標準法人税額は、各課税事業年度の基準法人税額となります。
(6)復興特別法人税の額の計算
復興特別法人税の額は、各課税事業年度の課税標準法人税額に10％の税率を乗じて計算した金額となります。
(7)税額控除
法人が利子や配当等で復興特別所得税を負担した場合は、その復興特別所得税の額は、その課税事業年度の復興特別法人税の額から控除します。
また、内国法人が納付する各課税事業年度の控除対象外国法人税の額が法人税の控除限度額を超える場合には、その超える金額を、その課税事業年度の国外所得に対応する復興特別法人税の額を限度として、その課税事業年度の復興特別法人税の額から控除します。
税額控除の順番は、まず最初に外国税額の控除、次に復興特別所得税の額の控除という順で行います。
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