Monday, January 14, 2008, 03:28 PM - 所得税
所得税法56条（事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例）の規定は、もともと個人事業は家族ぐるみの協力と家族の財産を共同で管理、使用して成り立つものであり、それについて個々の対価を支払う慣行はなく、仮に対価の支払いがあっても、その相当する対価の認定も税務執行上困難なため、所得分割の恣意性を排除する趣旨によるものである。その上で、所得税法57条（事業に専従する親族がある場合の必要経費の特例等）は事業に専ら従事した親族が支払いを受ける給与について、一定の要件のもとでその居住者の必要経費に算入すると規定している。
所得税法上「生計を一にする」とは、個人の担税力を、その者の経済生活単位ごとにとらえて、租税負担において考慮する趣旨のものであるといえるから、一般的には同一の生活共同体に属して日常生活の資を共通にしていることをいうものと解される。
所得税基本通達2-47においては、必ずしも同一の家屋に起居していることをいうものではなく、通勤、修学等の事由により他の親族と日常起居を共にしていない親族がいる場合でも、�〕床砲砲賄�該他の親族のもとで起居を共にすることを常例としている場合や、�△海譴蕕凌涜牡屬砲�いて、常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合は、これらの親族は生計を一にするものと取り扱われている。
家賃や水道光熱費の支払いなど消費生活上の費用の全部又は一部をおおよその分担、つまり一定率での按分は独立性に欠け共通となり「生計を一にする」と認定され、実費を明確にして負担すると独立性が保たれ共通とはならないので「生計を一にする」とは認定されない。一定率の按分か実費かで判断が分かれる。
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( 3 / 3990 )Tuesday, January 8, 2008, 01:50 PM - 法人税
1.事前確定届出給与の導入と就任直後に支給する賞与
前年度までは定期同額給与だけを支給しており、今年度から事前確定届出給与の届出を行って，6月末と11月末に賞与を支給することとした場合、5月の株主総会で定期同額給与のほかに事前確定届出給与を支給する旨の定めを決議し、総会から1月以内に届け出れば6月末支給の賞与から、事前確定届出給与（賞与）として損金算入ができます。ただし、役員への賞与支給の時期、，使用人へのいわゆる盆暮れの賞与と同じ時期（同日）であり、かつ毎期継続して同時期に支給する必要があります（国税庁質疑応答事例〈問8〉）。
2.定期同額給与の改定時期
6月20日に開催する定時株主総会で増額改定を決議し、改定後最初の支給日である6月25日ではなく、7月支給の役員給与から改定を実施する場合、総会の日には限度額だけを改定し，6月26日から30日の間に取締役会を開催して各人別の支給額を決定するなどの方法があるようです。あるいは，総会直後の取締役会では各人別の支給額の決定を社長一任とし，6月26日から30日の間，たとえば6月26日に決定を行えばその日が改定の日となりますので，改定後の7月から期末までの間が同額となるわけです。
この場合、取締役会議事録に、各人別の決定を社長に一任すること、改定の実施は7月支給分からとすることを明記するといった注意が必要になるでしょう。
なお、6月20日の総会で限度額を引き上げ，その直後の取締役会で各人別の支給額を決定したときは，20日が改定の日となりますので，6月25日の給与から改定後の額を支給することになります。
3.期首に遡った増額改定
これまでは株主総会等で期首に遡及して役員報酬を増額決議した場合、増額分の一括支給を役員報酬として取り扱うとされていました（ 旧法基通9−2−9の2 ）。 しかし，18年度改正に対応した通達改正によってこの取扱いは廃止となりました。6月の総会で増額を決議し，4・5月分の増額分を6月に一括支給した場合，その増額部分は損金不算入となります。増額分は6月からの給与に均等に織り込んで支払うなどとすれば定期同額給与となります。
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