Thursday, July 10, 2008, 09:47 PM - 会社法
会社が自主的な判断で存続を終了することは会社の「解散」であり、この解散に伴い会社の法的存在を消滅させることは「清算」です。
株主総会による会社の解散手続に引き続き、清算手続には、清算人の選任、清算人による会社業務の終了、会社財産の換価、債務の調整・弁済、残余財産の分配、清算業務の終了報告、清算結了登記、という一連の手続があります。
業績不振であっても正常に営業活動が行われている会社は通常清算の手続が適用されるのが一般的です。
※�…名鐇胸擦凌觜圓肪�しい支障を来すべき事情がある場合、��会社に債務超過の疑いのある等の場合には、特別清算によることになります。
※子会社の解散時の財政状況が債務超過であれば、親会社等に債権・債務を一本化した上での特別清算、資本超過であれば通常清算ということになるでしょう。
解散時に作成することになる清算貸借対照表は、会社の財産を清算価値で評価したもので、会社の残余財産を確定するための基礎となります。 帳簿価額と清算価額との差額は清算換価剰余金として資本の部に計上されます。残余財産は株主に分配されるべきものですが、その金額の確定においては清算に伴う諸費用（清算人報酬、清算事務費用、残余財産分配費用、登記諸費用等）は控除します。
債務超過会社は一般的には特別清算を選択しますが、債務の一部または全部を免除されることにより資本超過とし通常清算を選択することもあります。この場合、清算会社は債務免除益計上となり、税務上の繰越欠損金が控除され課税所得が計算されます。
会計上の欠損金が税務上の繰越欠損金より大きい場合、税務上の繰越欠損金を控除しきれず、課税所得が発生し法人税額等が発生する可能性があります。
債務超過会社が特別清算により債務を免除された場合も、清算会社は債務免除益計上となり課税所得が発生しますが、税務上の繰越欠損金の期限切れとなっていたとしても、法人税法59条2項（民事再生等による債務免除等があった場合の繰越欠損金の損金算入）の規定により、その債務免除益相当額の損金算入され課税所得が発生しません。
会社の清算には多様な利害関係が絡む場合もあります。手続の容易さ、会社財産の評価額、債権者等の会計上、税務上の負担等を総合的に勘案する必要があります。
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